Nは担当ゾーンの売上動向を見ていたら、来店客数がほぼ同じなのに売り上げが違う店があることに気づいた。
よくよくデータを調べていくと、ファストフード類などでは差が出ていないが、非デイリーで優劣があるとわかったからである。
個店の格差は「非デイリーにある」。
そこでNはOFCに対して2005年10月から、まずガムの売り場を徹底して強化することを提案した。
ガムの売り場は一つの陳列棚(ゴンドラ)にガムがすっぽり埋め尽くされていて管理がしやすいから、実験するのは打って付けのカテゴリーと考えた。
「S」のバックヤード(作業場)にあるパソコンの機能の一つに、ゴンドラ単位で売上高や利益を把握するシステム「ゴンドラ効率分析」がある。
加盟店主やアルバイト、パートの従業員がキーボードを操作すると、たちどころに売り上げや利益がゴンドラ単位で把握できる。
ところがこの「ゴンドラ効率分析」は全国のSでも1日に0.2回しか利用されていなかったという。
そこでまず、OFCにはガムの「ゴンドラ効率分析」を加盟店主にこまめに参照してもらうように要請し、在庫の持ち方と売上高と利益の関係について考えてもらうことにした。
そして徐々にガムの発注量を増やしていき、在庫を少しずつ持ちはじめると欠品がなくなり、売り上げも改善されたという。
数カ月経って関西ゾーンのガムの売上高は全ゾーンの中でトップに躍り出た。
地道な取り組みだが、ゴンドラ効率分析を活用して非デイリー商品の力をつけていくことによって、店のレベルも上がることになる。
ゾーン・ミーティングが2時30分に終わると、次はディストリクト・オフィス・ミーティングである。
ゾーンよりもさらに地域で細分化された会議だ。
全国を約百50のディストリクトに分ける。
Nの受け持つ関西は16ある。
一つのディストリクトは約7店舗を束ねている。
当然のことながら、地域特性に合わせてより個別具体的に店舗の改善や営業政策などを話し合う。
景気回復が鮮明になると、アルバイトの採用が思い通りいかないことがあるが、ディストリクト・オフィス・ミーティングでは店舗周辺の時給相場の調査やアルバイ卜の募集広告媒体の見直しなどが検討課題になる。
OFCは朝9時半から昼食を挟んでほぼぶっ通しで会議をこなしていく。
密度の濃い1日の通奏低音としてあるのは、どれだけ加盟店主らの発注に生かしてもらえる有益な情報を習全国から集まった約1500人のOFCは、再び担当する地域に向かうためにS本部を後にする。
OFCは加盟店主に発注の大切さを理解してもらうコンサルタントである。
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